リビングといえば、家族や住人が団らんを楽しむ、くつろぎ、コミュニケーションの場です。
そして、来客の際に対応する場として使用している場合も多いのではないでしょうか。
そのリビングの他の部屋へのつながり方は、家族・住人のコミュニケーションへ影響を与えることが考えられます。
コミュニケーションの取りやすいリビングにしたい。
落ち着いたフォーマルなリビングにしたい。
リビングの役割
リビングは家族や住人が団らんを楽しむ部屋。
来客の際に対応する部屋。
現代では、リビングはダイニングやキッチンと一体になっている間取りがとても多くなっています。
これにより、調理や食事も団らんの一部として一体的な空間に。
また、近年では子ども部屋を睡眠の場としてのみ利用。
リビングを勉強や遊びの場としても利用している家庭なども増えているようです。
リビングにさまざまな機能を持たせ、結果として親と子どものコミュニケーションの機会が増える。
リビングを積極的に活用しているともいえるでしょうか。
このように、コミュニケーションの場として重要な役割を持っています。
リビング間取り比較
それではここで、リビングに注目して間取りをみてみます。
1つ目は、リビングが他の部屋から完全に独立した間取り(リビング独立型)
2つ目は、リビングを中心に各部屋がつながっている間取り(リビングアクセス型)
以上の2つを比較してみます。
リビング独立型:住人間のプライバシーを重視したい場合や来客が多い場合などにオススメ

リビングを一つの独立した部屋とする間取りです。
個々の部屋・水回りなどには、玄関から廊下、そして直接入ることができます。
例として、以下のような間取りがあげられます。

図面色分け分類
リビング:赤
ダイニング・キッチン・浴室・洗面室・トイレなどの共有スペース:ピンク
主寝室・子ども室・和室・書斎などのプライベートスペース:緑
こちらは個々の部屋の独立性が高くなり、住人間のプライバシーを重視したい住宅には適していると言えるでしょう。
リビングを独立させ、調理のためのキッチン、食事のためのダイニングから分離。
それにより、接客にも対応した落ち着いた空間に。
しかし、家族・住人同士が積極的にリビングを使用しない限り、食事をするダイニング以外で集まりづらくなることが考えられます。
また、リビング・ダイニング・キッチンをそれぞれ独立した部屋にする場合。各部屋の機能や雰囲気に変化を求めることに適しています。
リビングにゲストを招く場合でも、ダイニングをファミリールームとして使用できるなど融通が利きます。
しかし、接客要素が強くなりすぎると、普段リビングを家族や住人が利用しづらいなどの問題も生じる可能性があります。
さらに、大きな面積が必要になるため、規模の大きい住宅でないと難しいかもしれません。
ですが、プライバシーを確保しつつ、ゲストを招く機会が多い方には向いていると言えるでしょう。
リビングを一つの独立した部屋とする間取りは、住人間のプライバシーを重視したい場合や来客が多い場合などにオススメです。
リビングアクセス型:家族・住人の間で、コミュニケーションを自然に多く取り入れたい場合にオススメ

リビングを中心に各部屋がつながっている間取りです。
こちらの形の間取りでは、玄関から入りリビングを通らずには個々の部屋に入ることができません。
食事や団らんの際はもちろん、それ以外のときにも個々の部屋を出た場合には、必然的にリビングを通るということに。
例として、以下のような間取りがあげられます。

図面色分け分類
リビング(ダイニング含む):赤
キッチン・浴室・洗面室・トイレなどの共有スペース:ピンク
主寝室・子ども室・和室・書斎などのプライベートスペース:緑
リビング独立型の間取りよりも、家族・住人のリビングでのコミュニケーションが生まれやすい環境にあると言えるのではないでしょうか。
家族・住人同士のコミュニケーションを自然に多く取りたい場合には向いていると考えられます。
リビング・ダイニング・キッチンが一体になり、連続性があります。
ダイニングでの食事から、家族・住人の団らんの時間につながりやすくなります。
しかし、突然の来客の際など、融通が利きづらい。
プライバシーが守りづらいなどのデメリットもあります。
また、キッチンのみを分離して、リビングとダイニングを一体とする場合。
調理をするためのキッチンを分離。
そして、リビングとダイニングを連続することで、食事と団らんの空気を一体化させて落ち着いた雰囲気に。
リビングを中心に各部屋がつながっている間取りは、家族・住人の間で、コミュニケーションを自然に多く取り入れたい場合にオススメです。
間取りの心身への影響は大きい
間取りの違いは、住人の感情・心理面、行動に大きく影響を与えることが考えられます。
それにより、行動・コミュニケーションの取り方も変化。家族・住人の関わり方や関係性にまで響くことがある可能性も考えられます。
現在は家族構成や生活スタイルもさまざまです。
よって、適する間取りにも違いがあるでしょう。
また、同じ家族であっても、ライフスタイルの変化に伴って適する間取りが変化することも。
間取りにより快適な空間を実現させるためには、どのような生活をしたいのかを考えることが必要です。
さらに、それを実現するための自分や家族・住人に合った間取りを考えることは欠かせません。
私たちにとって、家・住空間はとても大切な生活の拠点です。
生きていく上で欠くことのできない睡眠や食事の場でもあります。
その家の部屋の位置・つながり方により動線も変化。
それに伴う行動・心理面への影響はとても大きいものにものになると考えることができます。
ぜひ、リビングによる家族のコミュニケーションへの影響を考えた間取りにしてみませんか。